債務整理

クレジットカード会社への過払い金返還請求における注意点

クレジットカード会社への過払い金返還請求における注意点

クレジットカード会社のキャッシング枠を利用していた方は、クレジットカード会社に対して、過払い金を請求できる可能性があります。

一方で、クレジットカードのショッピング枠を利用していた方は、リボルビング払いなどで買い物の代金とは別に高額の手数料を取られてしまっていたとしても、その手数料に過払い金は生じません。

また、ショッピング枠については、ブラックリストに関連して、注意しなければならないこともあります。

ここでは、クレジットカード会社に対して過払い金を請求することができる場合や、過払い金を請求しようとしているときにキャッシング枠を利用している場合の注意点について説明します。

1.キャッシング枠の支払分について

(1) 過払い金の基本

過払い金返還請求は、法律上の理由なく払いすぎた利息を、貸金業者に返還するよう要求するものです。

借金の利息を定める利息制限法では、上限金利が20%と定められていました。
しかし、かつては、もう一つの利息に関する法律である出資法の中に、20%を超える金利が許されているかのような規定があったため、多数の貸金業者が、20%を超える金利(「グレーゾーン金利」といいます。)で利息を取り立てていました。

2006年、最高裁判所が、20%以上での借金の利息の取り立ては違法であり、また、払いすぎた利息は、ほとんどの場合、利息を支払った人に返還しなければならないと判断しました。

そのため、過払い金返還請求ができるようになったのです。

(2) クレジットカードのキャッシング枠と過払い金

さて、クレジットカードで利用できるサービスのひとつには、お金を借りることができる「キャッシング枠」があります。

このキャッシング枠により借りたお金を返すに際して支払わなければならなかった利息は、大手のクレジットカード会社でも、20%を超えていたことがありました。

ですから、おおむね2006年以前にクレジットカードのキャッシング枠を利用して借りた借金の利息をクレジットカード会社に支払っていたことのある方は、利息を支払いすぎていた可能性があるため、過払い金返還請求ができる場合があるのです。

2.ショッピング枠の支払い分は過払い金不可能

(1) クレジットカードのショッピング枠と過払い金

クレジットカードで利用できるサービスには、お金を借りるキャッシング枠のほかに、お店で物やサービスを購入することが出来る「ショッピング枠」もあります。

ショッピング枠を利用した場合、店に支払う代金を、クレジットカード会社が一時的に立替払いしたのち、利用者の銀行口座からの引き落としなどの方法により回収します。

一定回数以上の分割払いにしたときや、毎月定額払いをするリボルビング払いなどで立替金を支払うことにした場合には、店へと立替払いされた代金とは別に、クレジットカード会社の取り分となる「手数料」が、利息と同じぐらいの割合で追加請求されます。

そして、この手数料については、過払い金返還請求をすることは出来ません。

(2) 過払い金返還請求ができない理由

確かに、借金をした場合に借金を返済しなければならない義務も、買い物の代金を立替てもらった場合にその立替金を支払わなければならない義務も、相手にお金を支払わなければならない義務、つまり「債務」という点は同じです。

しかし、過払い金返還請求は、あくまで、「借金」について「利息制限法」が定める上限を超えた利率で支払った「利息」を取り戻すものです。

利息制限法は、法律上の厳密な意味での「借金」を対象としている法律だからです。

手数料」は、クレジットカード会社の利益となるお金である点は、キャッシング枠でお金を借りた場合に支払うべき利息と同じですが、法律上は、利息とは異なります。

クレジットカードのショッピング枠機能を利用したことによる「立替金」の請求は、クレジットカード会社にお金を代わりに支払ってもらったうえで、後から、その立替分を支払う義務ですから、「借金」ではないのです。

お金そのものをクレジットカード会社から手に入れて(つまり、借金をして)、利用者自身がそのお金で買い物をしたわけではありません。

ですから、立替金の手数料は、法律上、借金の利息とは言えず、過払い金返還請求はそもそもできないのです。

(3) ショッピング枠とブラックリストの問題

さらに、ショッピング枠の立替金残高が残っている段階で、キャッシング枠サービスで支払い過ぎた利息について過払い金返還請求をする場合には、信用情報機関への登録、いわゆるブラックリストの問題が生じることにも注意しなければなりません。

3.ブラックリストへの登録

(1) 過払い金返還請求とブラックリスト

過払い金返還請求をする場合に、ブラックリストに登録されてしまうのではないかと不安になる方がいらっしゃいます。

確かに、一般的には、債務整理をすると、ブラックリストに登録され、新しいクレジットカードの作成や、各種ローンの締結などが、一定期間できなくなります。

かつては、過払い金返還請求をすると、ブラックリストに登録する貸金業者が多くいました。しかし、現在では、ほとんどの場合、過払い金返還請求をしても、ブラックリストに登録されることはなくなっています。

ただし、現在でも、例外的にブラックリストに登録される場合があります。

しばしば問題となるケースが、まだ、請求先の業者に支払うべき債務を完済していない場合です。債務を完済していない場合には、過払い金の返還請求をしたときから、ブラックリストに登録されてしまいます。

払いすぎた利息の一部を使って、残っている債務を支払いきることが出来て、過払い金が戻ってきた時には、ブラックリストから登録が消されますので、ローンのタイミングなどに注意すれば、問題にはなりません。

しかし、払いすぎた利息の全額を支払いに充てても、なお、請求先の業者に支払わなければならない債務が残ってしまった場合には、5年間、ブラックリストに登録され続けてしまいます。

(2) クレジットカード会社への過払い金返還請求

クレジットカードの場合、ショッピング枠を利用したためにクレジットカード会社に支払わなければならない立替金は、厳密な意味での借金ではありませんが、債務に他なりません。

ですから、ショッピング枠の立替金が支払い終わっていない場合に過払い金返還請求をすると、たとえキャッシング枠で引き出した借金を完済していても、請求先のクレジットカード会社に対してまだ債務が残っていることになりますから、ブラックリストに登録されてしまいます。

そして、キャッシング枠の借金の返済で払いすぎた利息を、立替金の残金にあてても、なお、立替金が残ってしまう場合には、請求から5年間ブラックリストへ登録が残り続けることになってしまうのです。

クレジットカード会社に対して過払い金返還請求をする場合には、弁護士に、ショッピング枠の利用状況や立替金の残高について、説明を忘れないようにしてください。

4.カード会社への過払い金の請求は弁護士に相談を

クレジットカード会社に対する過払い金の返還請求では、ショッピング枠による立替金が大きな問題になる恐れがあります。

立替金が、キャッシング枠で払いすぎていた利息よりも大きければ、過払い金が戻ってこないばかりか、ブラックリストに登録がされ続けてしまうのです。

過払い金は、払いすぎた利息そのままの金額が戻ってくるとは限りません。交渉で取り戻そうとしても、クレジットカード会社は、数割のカットを要求してきます。

逆に、裁判で勝訴すれば、払いすぎた利息の返還請求権に利息が付きますから、より高額の過払い金などのお金を手に入れられる可能性があります。

しかし、裁判でも、クレジットカード会社の反論が認められてしまえば、金額が一気に下がってしまうリスクもあります。

結局のところ、キャッシング枠の過払い金でショッピング枠の立て替え金残高を無くすことが出来るかの見通しを立てることは、専門家である弁護士で無ければ困難なのです。

泉総合法律事務所は、これまで多数の過払い金返還請求について、任意交渉及び裁判双方の豊富な取扱い経験がございます。相談は何度でも無料となっておりますので、是非、お気軽にご相談ください。

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